船町diary

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果たして話題の清宮幸太郎はプロで活躍できるのか

プロ志望届を提出して、来年からのプロ入りがほぼ確実になった清宮幸太郎。

実際のところどこまでプロで通用するのか。いくつかの観点から考えたい。

 

 

 

清宮に対する高い評価と低い評価をおおまかにまとめるとこうだ。

 

【高評価】

・恵まれた体格

・コンタクト力

・長打力

・素直で実直な人間性

 

【低評価】

・守備力の低さ

・守備のポジションに対する懸念

・木製バットへの対応

・対戦相手のレベル

 

プロでの活躍に悲観的な意見であっても、概ね高い評価に関しては見解が一致している。(まあ、あれだけの実績を残せば当然なんだけど・・・)

 

 

清宮の公式戦通算成績について 

まず、考える前提になる数字を整理したい。

スポーツナビの記事で、清宮の全公式戦の打席記録が残っていたので、それをもとに作成した表が下記。

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スポーツナビの記事より加工して作成

早稲田実・清宮幸太郎 全公式戦まとめ | 野球 | 実況 | スポーツナビ

 

 

木製バットへの対応について

清宮は高校1年生と高校3年生時にU-18日本代表としてWSBCの大会に参加している。WSBCではバットは金属バットではなく木製バットなので、このときの数字がベースラインになる。

 

U-18の試合とそれ意外の各試合で顕著に違う数字が2つある。1つは打率で、もう1つは三振数だ。

清宮は高校野球の公式戦通算で.400超えと非常に優秀な打率を残しているが、U-18に限定すると.220と、打率に限っては半分くらいになってしまう。打率は1年生時には.222、3年生時が.219と上がってきていないことも気になる。

もう1つの注目すべき数字が三振数だ。公式戦通算の三振数(31個)のうち、半分以上の17個をU-18で記録してしまっている。

 

打率の低下と、三振数の増加から、打球をしっかりヒットコースで捉えられずに

追い込まれてしまった結果三振数が増えていると考えられる。

(国際試合の審判のレベルは相当低かったので、見極めたボールがストライク判定されてしまうケースも多かったんだと思うけれど)

 

ただ、木製バットへ完全に対応できていないのかというと、1年生時と3年生時で大きく変わっている数字もある。OPSだ。

1年生時のU-18では安打のほとんどが単打だったのに対して、3年生時のU-18では2本塁打を放つなど長打が増えている。

安打の数は大きく変わっていないが、打球の内容が変化したため、OPSは.603から.811へと良化した。

 

参考までに今年のNPBで同じように低い打率で高いOPSを記録した選手を探してみると、山田哲人が該当した。

山田哲人(2017) .247(526-130) 24本 78打点

 

清宮の1年目の目標とすべき数字は二軍成績でこのあたりだと考える。

高卒ルーキーで1年目から20本塁打OPS.800を超えるような数字を残せば文句なしのトッププロスペクト。

 

筒香の1年目の二軍成績をマイルストーンに頑張って欲しい。

筒香嘉智(2010) .289(418-121) 26本 88打点(二軍成績)

 

 

対戦相手のレベルについて

清宮に対するよく見る批判的意見に、対戦相手のレベルの低さが挙げられている。

要は都大会で打ったって雑魚専だろ、ってことだが、これは数字を見れば明らかに間違い。

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 3年間通算の都(関東)大会と全国大会の成績の比較だが、ほとんど遜色ない。

145キロ以上とか、プロ注の投手に絞って成績を抽出したらもちろん違う結果になるだろうが、そんなことをやっていたらドラフト候補なんて一人も残らなくなる(笑)

 

打てる相手からミスショットせず打てることは得難い強み。

打てるレンジの球速帯でストライクゾーンに来れば、非常に高い確率でヒット・長打になる。

個人的には清宮の凄さはここだと感じている。

今は140キロ以下のレンジしか打てないかもしれないし、キレのいい変化球への対応は課題かもしれない。だけど今打てないレンジにしっかり対応できるようになったとき、上の表ような圧倒的な成績を残してくれるんじゃないか、と期待している。

 

守備力の低さ、守るポジションについて

清宮の守備力と、ファーストしか守れない点は大きなマイナスポイントになっている。

 

守備力に対して大きくマイナスが付いたのは、甲子園がかかった西東京大会の決勝でポカをやらかしたからだと思われるが、グラブさばきの上手さやショートバウンド処理、速い打球に対する対応は悪くない。

 

問題は守備位置だ。大石を無理やり先発に回そうとして破壊しかけた西武がサードにコンバートするなどと言っているが・・・

前出の球団幹部の答えは明快だ。「三塁で使う。筒香(横浜DeNA)だって初めは三塁をやっていたんだから。清宮は足だって意外と速いから、外野だってできる」とキッパリ。

超重量打線誕生だ!西武、清宮獲得への秘策は大胆コンバート案&渡辺SDの“剛腕” (夕刊フジ) - Yahoo!ニュース

絶対にやめたほうがいい。

やめるべきというより、恐らく入団時のメディカルチェックでNGが出ると思われる。

 

言及されている記事もあるが、清宮には肩の古傷がある。今時点でどの程度悪いのかは詳細な報道がないのでわからないが、ファーストですら怪しいレベルで悪そうなのは試合の様子からも分かる。

www.youtube.com

例えばこの動画。1塁線へのバントにチャージをかけて、ファーストランナーを封殺しているが、この距離にもかかわらずワンバウンドで送球している。

野球したことある人なら分かるが、こういう間一髪のタイミングでは基本的にダイレクトで、可能な限り速い送球を投げる。

にも関わらずワンバウンドで安全策を取らなければならないくらいに肩の調子は悪いと推察される。

 

本人にしても、サードをやれ、外野をやれと言われたら断れないだろう。

無理をして肩を更に悪化させてしまうと、選手生命にすら関わりかねない。

清宮を指名するべきなのは、DHまたはファーストに固定して使う覚悟がある球団だけだ、と思っている。 

 

 

結論

 

打つ方は1年目は2軍でOPS.800程度が目標。目指せ筒香。

徐々に木製バットとプロレベルのストレート、変化球に対応して、3年目くらいには一軍でレギュラーとしてOPS1.00を超えるような活躍を期待したい。

守備に関してはファーストorDH固定。

どうしても他の守備位置を守らせたいのなら、1、2年は棒に振る覚悟で肩の手術に踏み切る選択肢もあるかもしれない。

 

 

次回は守備のネックなど諸条件から、どの球団に入団すべきか、を考えてみる。